むなかたと申します。
今回は第34回試験過去問の中から、
「人間の尊厳と自立」について解説していきたいと思います。
私の経験から、
介護福祉士は過去問をしっかり解いて、
分からない所や間違えた所を復習すれば、
お金をかけなくても、充分に合格できると思います。
合格に向けて、しっかり過去問をやっていきましょう!
では、早速始めていきたいと思います。
人間の尊厳と自立
問題1
2 糸賀一雄
3 フローレンス・ナイチンゲール(Nightingale, F.)
4 ミルトン・メイヤロフ(Mayeroff, M.)
5 ベンクト・ニィリエ(Nirje, B.)

ミルトン・メイヤロフは、アメリカの哲学者。
1971年に、ケアについての考え方を示した『ケアの本質-生きることの意味』を発表した。
著書の中で、問題文にある内容が述べられています。
解説:
1の神谷美恵子は日本の精神科医。
岡山県にあるハンセン病療養所、長島愛生園に勤務した。
1966年に著書『生きがいについて』を発表した。
2の糸賀一雄は日本の社会福祉の実践者。
「社会福祉の父」とも呼ばれる。
知的障害児施設である「近江学園」、重症心身障害児施設である「びわこ学園」を設立した人物である。
「この子らを世の光に」という言葉を残している。
3のフローレンス・ナイチンゲール(Florence Nightingale、1820年5月12日〜1910年8月13日)は、クリミア戦争で傷を負ったり病気になった兵士の看病にあたった人物である。
「近代看護教育の母」と呼ばれており、「光掲げる貴婦人」、「クリミアの天使」とも称される。
診療の補助と療養上の世話を看護の柱とした。
著書に『看護覚え書』がある。
イギリスの統計学の先駆者としても著名。
5のベンクト・ニィリエ(Bengt Nirje、1924〜2006)はスウェーデンで知的障害児童・青少年・成人連盟(FUB)事務局長兼オンブズマンを担当。
「ノーマライゼーションの育ての父」と呼ばれている。
その頃、ノーマライゼーションの考え方を提唱したバンク・ミケルセンに賛同し、知的障害者に対するノーマライゼーション(障害を持つ人が、障害がない人と同じ日常生活を送れるような環境整備)を8つの原理に分けて提示しています。
①一日のノーマルなリズム
②一週間のノーマルなリズム
③一年間のノーマルなリズム
④ライフサイクルにおけるノーマルな発達経験
⑤ノーマルな個人の尊厳と自己決定権
⑥ノーマルな性的関係
⑦ノーマルな経済水準とそれを得る権利
⑧ノーマルな環境形態と水準
問題2
訪問介護員(ホームヘルパー)がいない時間帯は、同居している長男(53歳、無職)に頼って生活をしている。長男はAさんの年金で生計を立てていて、ほとんど外出しないで家にいる。
ある時、Aさんは訪問介護員(ホームヘルパー)に、「長男は暴力がひどくてね。この間も殴られて、とても怖かった。長男には言わないでね。あとで何をされるかわからないから」と話した。
訪問介護員(ホームヘルパー)は、Aさんのからだに複数のあざがあることを確認した。
訪問介護員(ホームヘルパー)の対応に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
2 長男の仕事が見つかるようにハローワークを紹介する。
3 Aさんの気持ちを大切にして何もしない。
4 すぐに長男を別室に呼び、事実を確認する。
5 長男の暴力に気づいたかを近所の人に確認する。

高齢者虐待防止法では、家族などの養護者による虐待を発見した場合や虐待を受けていると思われる場合は、速やかに市町村に通報する(努力義務)と定めています。
また、高齢者の生命または身体に重大な危険が生じている場合は、通報が義務とされています。
解説:
2 息子さんの仕事より、Aさんへの虐待への対応が先です。
3 本人の気持ちは優先すべきだが、放置できる状況ではない。
虐待の通報は守秘義務違反にならないので、通報を考えるべきである。
4 長男に確認することで虐待が悪化する恐れがあります。
5 からだに複数のあざが確認されており、本人からも確認がとれているので、近所の人に確認する必要はない。
それでは、今回はこの辺で失礼いたします。
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