【試験対策】第33回介護福祉士国家試験。解答と解説。「コミュニケーション技術」を分かりやすく説明いたします。【過去問】

 
むなかた
ご訪問ありがとうございます。
むなかたと申します。

今回は第33回試験過去問の中から、「コミュニケーション技術」について解説していきたいと思います。

私の経験から言わせていただくと、介護福祉士の試験は過去問をしっかりと解いて、分からないところや間違えたところをしっかりとやっていけば、テキストなどを買わなくても、充分に合格が出来る問題だと思います。

試験合格に向けて、しっかりと過去問に触れていきましょう!

では、早速始めていきたいと思います。

コミュニケーション技術

問題27

介護福祉職が利用者と信頼関係を形成するためのコミュニケーション技術として、最も適切なものを 1 つ選びなさい。
1 利用者の意見に賛成できなくても同意する。

2 「○○ちゃん」と親しみを込めてお互いを呼び合う。


3 介護福祉職からは質問をせずに受け身の姿勢で聞く。


4 介護福祉職の価値判断に従ってもらう。


5 介護福祉職自身の感情の動きも意識しながら関わる。
答えは5です。

バイスティックの7原則の、統制された情緒関与の原則ですね。

解説
1 共感は必要ですが、自分の意見を伝えることも必要です。
2 ちゃんづけで呼ぶことは親しみを表すものではありません。
3 適切な質問をすることも大切です。
4 自己決定の原則です。

 次の事例を読んで、問題 28、問題 29 について答えなさい。
〔事 例〕
Fさん(85 歳、女性)は、中等度の認知症(dementia)がある。
同居していた娘の支援を受けて生活してきたが、症状が進行してきたために、介護老人福祉施設への入所が決まった。
入所当日、介護福祉職はFさんの付き添いで来た娘に初めて会った。
介護福祉職が、「はじめまして。よろしくお願いします」と挨拶をすると、娘は少し緊張した様子で、 「お願いします」とだけ答えた。
娘は介護福祉職の問いかけに応えるまで時間がかかり、また、あまり多くを語ることはなかった。
持参した荷物の整理を終えて帰宅するとき、娘が寂しそうに、「これから離れて暮らすんですね」とつぶやいた。

問題28

初対面の娘と関係を構築するために介護福祉職がとる対応として、最も適切なものを 1 つ選びなさい。
1 友人のような口調で話す。

2 相手のペースに合わせて、表情を確認しながら話す。

3 会話が途切れないように積極的に話す。

4 密接距離を確保してから話す。

5 スキンシップを用いながら話す。

答えは2です。

表情にも注意を払うことは大切です。

解説
1 友だちではありません。
3 会話を途切れさせないことが重要ではありません。相手のペースにも配慮しましょう。
4 緊張している相手にとるパーソナルスペースではありませんね。
5 初対面でスキンシップを取るのは、逆に馴れ馴れしい印象を与えかねません。

問題29

帰宅するときの娘の発言に対する、介護福祉職の共感的な言葉かけとして、最も適切なものを 1 つ選びなさい。
1 「心配しなくても大丈夫ですよ」


2 「私も寂しい気持ちは一緒です」


3 「元気を出して、お母さんの前では明るく笑顔でいましょう」


4 「お母さんに毎日会いに来てください」


5 「お母さんと離れて暮らすと寂しくなりますね」
答えは5です。

娘さんは寂しそうにされていましたので、共感した発言は5になります。

解説
1 心配そう、ではなく寂しそうでした。
2 あなたと一緒ではない。
3 そうかもしれませんが、言われたらしんどいですよ。
4 プレッシャー。

問題30

Gさん(55 歳、男性)は父親と二人で暮らしている。
父親は週 2 回通所介護(デイサービス)を利用している。
Gさんは、父親が夜に何度も起きるために睡眠不足となり、仕事でミスが続き退職を決意した。
ある日、Gさんが介護福祉職に、「今後の生活が不安だ。通所介護(デイサービ ス)の利用をやめたいと考えている」と話した。
Gさんが、「利用をやめたい」と言った背景にある理由を知るためのコミュニケー ションとして、最も適切なものを 1 つ選びなさい。
1 開かれた質問をする。

2 「はい」「いいえ」で答えられる質問をする。

3 介護福祉職のペースに合わせて話してもらう。

4 事実と異なることは,訂正しながら聞く。

5 相手が話したくないことは,推測して判断する。
答えは1です。

開かれた質問をして、その答えの中から理由を探っていくことが必要ですね。

解説
2 別に「はい」「いいえ」以外でも答えられるので、わざわざ閉じた質問をする必要はない。
3 Gさんのペースに合わせてください。
4 途中でいちいち訂正されると話しにくくなります。
5 推測で話を進めてしまうと誤った結論に到達してしまうかもしれません。

問題31

利用者と家族の意向が対立する場面で、介護福祉職が両者の意向を調整するときの留意点として、最も適切なものを 1 つ選びなさい。
1 両者が話し合いを始めるまで発言しない。

2 利用者に従うように家族を説得する。


3 利用者と家族のそれぞれの意見を聞く。


4 家族の介護負担の軽減を目的にして調整する。


5 他職種には相談せずに解決する。
答えは3です。

それぞれの意見や共通点を確認しながら、調整していきましょう。

解説
1 沈黙が続くと話がしにくくなります。
2 説得してはいけません。
4 どちらかの意見に偏ることなく、お互いの意見を共有して共通点を見つけて、終着点を調整しましょう。
5 必要に応じて他職種にも相談してください。

問題32

運動性失語症(motor aphasia)のある人とコミュニケーションを図るときの留意点として、最も適切なものを 1 つ選びなさい。
1 絵や写真を使って反応を引き出す。


2 大きな声で 1 音ずつ区切って話す。


3 手話を使うようにする。


4 五十音表でひらがなを指してもらう。


5 閉ざされた質問は控える。
答えは1です。

絵や写真で選択肢を示すことで、動作で意志を示すことができることがあります。

解説
2 言葉や文字は理解できることが多いので、適切ではない。
3 手話も言語化しないとできないので、不適切です。
4 思考を言語に変換する左前頭葉の運動性言語野の障害によって起こりますので、返答を言語化するのも難しいことがあります。
5 選択肢を示すことで、意志を示せることがあるので有効です。

問題33

介護記録を書くときの留意点として、最も適切なものを 1 つ選びなさい。
1 数日後に書く。

2 客観的事実と主観的情報は区別せずに書く。


3 ほかから得た情報は情報源も書く。


4 利用者の気持ちだけを推測して書く。


5 介護福祉職の意見を中心に書く。
答えは3です。

誰の意見なのかも重要です。

解説
1 数日後には記憶が怪しいです。
2 客観と主観は分けて考えます。
4 利用者の気持ちだけ書いてもダメですね。
5 客観的な事実を残すことも大切です。

問題34

報告者と聞き手の理解の相違をなくすための聞き手の留意点として、最も適切なものを 1 つ選びなさい。
1 受け身の姿勢で聞く。

2 腕組みをしながら聞く。


3 同調しながら聞く。


4 不明な点を確認しながら聞く。


5 ほかの業務をしながら聞く。
答えは4です。

不明な点を確認していくことで、正しい理解に近づきます。

解説
1 積極的に聞きましょう。
2 態度悪いですよね。
3 同調してしまっては、正しい理解につながりません。
5 まず失礼。注意力が下がってしまい正しく理解することが難しくなります。

それでは、今回はこの辺で失礼いたします。


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